マグネシウムの働きについて

 人は食品(栄養素)を摂取して生命の維持や身体の構成・成長及び活動する際のエネルギーとして利用しています。

 生命の維持に必要な栄養素としてはビタミンや無機質があり、無機質にはナトリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、鉄分、硫黄などがあります。その中で今回はマグネシウムの働きについて紹介します。

 マグネシウムは身体の骨の形成・維持・強化、筋肉の収縮制御、神経の伝達、体温の調節、血管を拡張して血圧を下げる、また血小板の凝集を抑えて血栓を防止、更には体内の酵素を活性化させて生命の維持にも拘わっており、私たちにとってとても重要な栄養素です。

 1日に必要なマグネシウムの摂取量は18歳~29歳の男性は340mg、女性は270mg、30歳~64歳の男性は370mg、女性は290mg、65歳~74歳の男性は350mg、女性は280mg、75歳以上の男性は320mg、女性は260mっが望ましいとされています。通常の食事による摂取については上限値は設けていませんが、サプリメントなどによる過剰摂取については健康被害が報告されているため、サプリメントによる摂取量の上限値は350mg以下、小児の場合は体重1kgあたり5mg以下という制限値を設けています。

 マグネシウムが不足すると不整脈、虚血性心疾患、筋肉の痙攣、抑鬱などが起こり易くなります。また不足した状態が長年続くと生活習慣病にもなり易くなります。

 マグネシウムは過剰に摂取しても体内に蓄積することなく尿として排泄されるため問題はありませんが、腎機能が低下している方は高マグネシウム血症による血圧低下や吐き気、心電図異常などが起こり易くなります。

 マグネシウムを多く含む食品(食材100g中の含有量mg)

 ・干しあおさ 3200  干しあおのり 1400  乾燥わかめ 1100  昆布 720  干しひじき 640  干しエビ 520  

 ・切り干し大根 160  しらす干し 130  あさり 100  落花生 100  はまぐり 81  ホウレンソウ 69  納豆 62

 ・ごぼう 54