ナトリウム(塩分)の働きについて
人は食品(栄養素)を摂取して生命の維持や身体の構成・成長及び活動する際のエネルギーとして利用しています。
生命の維持に必要な栄養素としてはビタミンや無機質があり、無機質にはナトリウム(塩分)、カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、鉄分、硫黄などがあります。その中で今回はナトリウム(塩分)の働きについて紹介します。
ナトリウムの働きとしては体内の水分バランスや細胞外液(水分等)の浸透圧及び血液量を維持することで血圧を調整したり、筋肉の収縮や神経の情報伝達、や栄養素の吸収・輸送などにも関与しています。
体内に存在するナトリウムの量はほとんどが食材に含まれる塩分(塩化ナトリウム)であることから1日に必要なナトリウムの摂取量は塩分の摂取量で表示します。
1日に必要なナトリウムの摂取量は18歳以上の男性は7.5g未満、女性は6.5g未満とされています。但し、腎臓病や生活習慣病を抱えている方については6g未満とすることが望ましいとされています。
ちなみに塩分量をナトリウム量に換算するには塩分(g)÷2.54=ナトリウム量(mg)で算出することができます。
ナトリウムは普通の食生活では不足することはありませんが、多量の汗や激しい下痢によっては欠乏することああり、欠乏すると疲労感や食欲不振などが起こります。また、熱中症の予防には水分の補給だけでなく、適量の塩分補給も必要です。
ナトリウムを過剰に摂取すると体内の血液量が増えて血圧が上がったり、浮腫みを生じたり、生活習慣病の原因となったりします。
ナトリウム(塩分)を多く含む食品(食材100g中の含有量g)
・梅干し 18.0 薄口醤油 16.0 濃口醤油 14.5 だし入り味噌 11.9 減塩味噌 10.7 めんつゆ(三倍濃縮) 9.9
・高菜漬け 4.0 たくあん 3.3 生ハム 2.8 ぬか漬け2.5 蒲鉾 2.5 ロースハム 2.3 蟹蒲鉾 2.2
・ちくわ 2.1 ソーセージ 2.1 ウインナー 1.9 はんぺん 1.5