ビタミンEの働きについて

 人は食品(栄養素)を摂取して生命の維持や身体の構成・成長及び活動する際のエネルギーとして利用しています。

 生命の維持に必要な栄養素としてはビタミンや無機質(塩分など)があり、ビタミンにはビタミンA、B、C、D、E、Kなどがあります。その中で今回はビタミンEの働きについて紹介します。

 ビタミンEは強い抗酸化作用を持つ栄養素で、体内での活性酸素の産生や働きを抑制することで脂質の酸化を防いだり、動脈硬化や血栓を予防したり、血圧の低下、悪玉コレステロールの減少、細胞膜を健全に保つ働きがあり、更には身体の老化を防止する働きもあるため、若返りのビタミンとも呼ばれています。

 1日に必要なビタミンEの摂取量の男性は18~49歳で6.0mg、50~74歳で7.0mg、75歳以上で6.5mg、女性は18~29歳で5.0mg、30~49歳で5.5mg、50~64歳で6.0mg、65歳以上で6.5mgとされています。

 ビタミンEは脂溶性のなかでは便と一緒に排泄されやすいビタミンではあるものの、過剰に摂取すると体内に蓄積されて身体に悪影響を及ぼす可能性があるため上限値が決められています。その上限値は男性の60~69歳は850mg、75歳以上は750mg、女性の50~69歳は700mg、70歳以上は650mg以下とされています。

 ビタミンEが不足すると溶血性貧血や神経及び筋肉に障害が出て、冷え症や頭痛、肩凝りなどが起こり易くなります。また抗酸化力が低下するため、紫外線による肌荒れやシミ、シワ、動脈硬化などが起こり易くなります。

 ビタミンEを過剰に摂取すると出血が止まりにくくなります。また最近の研究では骨粗鬆症の原因になることが知られるようになりました。

 ビタミンEを多く含む食品(食材100g中の含有量mg)

  ・ひまわり油 39  アーモンド 30  落花生 11  うなぎ 7.4  オリーブ油 7.4  たら 7.1  モロヘイヤ 6.5

  ・にじます 5.5  かぼちゃ 4.9  ぎんだら 4.6  ぶり 4.6  めかじき 4.4  赤ピーマン 4.3  しそ 3.9  

  ・にら 2.5  大豆 1.6  バター 1.5