ビタミンDの働きについて

 人は食品(栄養素)を摂取して生命の維持や身体の構成・成長及び活動する際のエネルギーとして利用しています。

 生命の維持に必要な栄養素としてはビタミンや無機質(塩分など)があり、ビタミンにはビタミンA、B、C、D、E、Kなどがあります。その中で今回はビタミンDの働きについて紹介します。

 ビタミンDはカルシウムとリンの吸収を助けて骨や歯の成長を促進したり、血中のカルシウム濃度を調節したり、身体の免疫力を向上させたりする働きを持つ栄養素です。従って強い骨や歯を維持して骨折を予防したり、インフルエンザや肺炎などの感染症を予防したり、ガンや心筋梗塞のリスクを低減したり、花粉症などのアレルギーを抑えたり、更には筋肉の合成を促進させたりもしています。

 1日に必要なビタミンDの摂取量は18歳以上の男性・女性ともに8.5㎍で、上限は100㎍とされています。

 ビタミンDは食事で摂取する以外に日中紫外線を浴びることでも体内で作ることができます。具体的に夏は日陰で30分程度、冬は日向で1時間程度浴びるのを1週間に2~3回行なうのが良いとされています。

 ビタミンDは脂溶性であることから過剰に摂取すると、体内に蓄積して高カルシウム血症や腎臓機能障害を起こすことがあるため上限値が決められています。

 ビタミンDが不足すると、子供では骨の成長障害による骨の変形やクル病(骨軟化症)、大人では骨粗鬆症になり易くなります。また筋肉の弱体化や痛み、免疫力の低下による感染症、うつ病、自閉症、糖尿病などを発症したりします。

 ビタミンDを多く含む食品(食材100g中の含有量㎍)

 ・アンコウ(きも) 110  干しキクラゲ 85  シラス干し 61  サケ 33  アジ 33  イワシ 32  ブリ 31  サンマ 11

 ・干し椎茸 12  卵黄 12  舞茸 4.9  うずら卵 2.5  エリンギ 1.2  エノキ 0.9 生椎茸 0.4  牛乳 0.3