ビタミンB6の働きについて

 人は食品(栄養素)を摂取して生命の維持や身体の構成・成長及び活動する際のエネルギーとして利用しています。

 生命の維持に必要な栄養素としてはビタミンや無機質(塩分など)があり、ビタミンB群にはビタミンB1、B2、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6(ピリドキシン)、B7(ビオチン)、B9(葉酸)、B12があります。その中で今回はビタミンB6(ピリドキシン)の働きについて紹介します。

 ビタミンB6(ピリドキシン)は糖質、脂質、たんぱく質の代謝、特にたんぱく質の分解と神経伝達物質(セロトニンン、ドーパミン、ノルアドレナリン等)の代謝に不可欠な酵素を補助する働きがあります。また、皮膚の抵抗力や免疫力の働きを正常に保ったり、赤血球に含まれるヘモグロビンの合成にも関与しています。更に胎児期や乳児期の脳の発達や免疫機能にも関与しているので、大人だけでなく子供にも大切な栄養素であると言えます。

 1日に必要なビタミンB6の摂取量は18歳~60歳の男性は1.4mg、女性は1.1mgとされています。

 ビタミンB6が不足すると、皮膚炎、舌炎、口内炎、口角症状や貧血及びリンパ球減少症などが起こります。また、うつ病や錯乱状態及び痙攣発作などの神経障害を起こすこともあります。長期間抗生物質を服用している方はビタミンB6欠乏症になり易いのでご注意ください。

 ビタミンB6は水溶性ですので過剰に摂取しても体内に蓄積することなく尿として排泄されるため、通常はモイン大ありませんが、1度に大量に摂取すると神経障害(知覚異常など)や頭痛、めまい、高血圧などを起こすことがありますので注意してください。

 ビタミンB6を多く含む食品(食材100g中の含有量mg)

 ・納豆 4.28  ウナギ 2.17  ししゃも 1.95  きなこ 1.01  マグロ 0.94  ビーフジャーキー 0.85  

 ・豚ヒレ肉 0.76  鶏胸肉 0.66  鶏ささみ 0.63  アジ 0.59  サバ 0.54  ブロッコリー0.52  サンマ 0.42

 ・バナナ0.38  フライドポテト0.35  サツマイモ 0.27  玄米0.21