ビタミンB3の働きについて

 人は食品(栄養素)を摂取して生命の維持や身体の構成・成長及び活動する際のエネルギーとして利用しています。

 生命の維持に必要な栄養素としてはビタミンや無機質(塩分など)があり、ビタミンB群にはビタミンB1、B2、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6(ピリドキシン)、B7(ビオチン)、B9(葉酸)、B12などがあります。その中で今回はビタミンB3の働きについて紹介します。

 ビタミンB3(ナイアシン)は沢山の酵素を補う酵素としてエネルギーの産生や糖質・脂質・たんぱく質の代謝、脂酸やステロイドホルモンの生合成、DNAの修正や合成、アルコールの代謝など様々な機能に関わっています。従ってビタミンB3は現代人のためのビタミンとも呼ばれ、私たちが健やかに生活する上で欠かせないビタミンです。

 ビタミンB3が不足すると、食欲不振や消化不良及び皮膚の発疹などが現れます。更に不足すると、うろこ状の皮膚炎や認知症を起こすペラグラという欠乏症になりますのでご注意ください。

 ビタミンB3の1日に必要な摂取量は20歳から50歳の男性では15mg、女性では11mg程度です。

 ビタミンB3は食事だけで摂取できるビタミンですが、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを分解する補酵素として働くため、アルコールを多量に飲まれる方は体内のビタミンB3が減少しますので積極的に食事でビタミンB3を摂取する必要があります。

 ビタミンB3は水溶性ですので、過剰に摂取しても体内に蓄積されることなく、尿として放出されるので問題ありません。

 ビタミンB3を多く含む食品(食材100g中の含有量mg)

 ・たらこ 56.9  明太子 19.9  するめ 14.1  豚レバー 14.0  牛レバー 13.5  鶏ささみ 11.8  

 ・ビーフジャーキー 11.8  生ハム 9.9  鶏胸肉 7.9  コンビーフ 7.6  豚ひき肉 5.6  鶏もも肉 5.6  

 ・牛もも肉 5.4  魚肉ソーセージ 5.0  いか 4.2  車エビ 3.8  ごはん 2.9  スパゲッティ 2.3  きなこ 2.2

 ・大豆 2.2  トウモロコシ 2.0  納豆 1.1