糖質(炭水化物)の働きと種類について

 人は食品(栄養素)を摂取して生命の維持や身体の構成・成長及び活動する際のエネルギーとして利用しています。

 生命の維持に必要な栄養素としてはビタミンや無機質(塩分など)があります。またエネルギー源に必要な栄養素としては糖質(炭水化物)、脂質(脂肪)及びたんぱく質があります。その中で今回は糖質の働きと種類について紹介します。

 糖質の働きは体内の血液中でブドウ糖になり、脳や筋肉を動かすエネルギーとして働く大事な栄養素です。体内で余分になった糖質は肝臓や筋肉の中にグリコーゲンとして貯えられます。また更に余分な糖質は脂肪に変換されて皮下脂肪や内臓塩棒として体内に貯えられます。

 人の身体は食事を摂ると血液中の血糖値が一時的に上がるため、膵臓からインスリンというホルモンを分泌して血糖値を下げたり、空腹時にはグルカゴンというホルモンを分泌して血糖値を上げたりして、血液中の血糖値を常に80mmg/dl~140mmg/dlに保つ働きがあります。

 しかし、長年にわたり糖質を過剰に摂取する食生活を続けるとまず糖尿病になり、それを放置すると、生活習慣病(ガン、心臓病、腎臓病、脳卒中など)になり、取り返しのつかないことになることがありますのでご注意ください。

 一方一時的な運動などで血液中のブドウ糖を使い切ると、体内の肝臓や筋肉に貯えているグリコーゲンをブドウ糖に変えて使用します。また更に足りなくなると内臓や皮膚に貯えてある脂肪をブドウ糖に変えてエネルギー源として使用します。その際血糖値が70mmg/dl未満になると低血糖になり、交感神経症(汗が出る、不安な気持ち、手指の震えなど)が、更に50mmg/dl未満になると、中枢神経症(目のかすみ、集中力低下、痙攣、昏睡状態など)になり命の危険を伴うこともありますので、症状によっては早急に医師にかかることをお勧めします。

 糖質の種類は単糖(ブドウ糖、果糖、ガラクトース)が基本で、二糖類のショ糖【砂糖】はブドウ糖と果糖が結合したもの、乳糖(ブドウ糖とガラクトースが結合したもの)及び麦芽糖に分けられます。少糖類【オリゴ糖】はブドウ糖が2~10個結合したもの。多糖類はブドウ糖が11個以上結合したもので、でんぷんやグリコーゲンに分けられます。また、果物に多く含まれるペクチン、こんにゃくに多く含まれるグルコマンナン、寒天に多く含まれるマカロースのような食物繊維も多糖類です。

 糖質を多く含む食品。(食品100g中)

  ・白糖(99.3g)   ・黒糖(90.3g)  ・ブドウ(88.3g)  ・とうもろこし(83.6g)  ・はちみつ(81.8g)

  ・メープル(66.3g) ・いちご(63.3g) ・黒蜜(50.5g)   ・食パン(46.4g)     ・おにぎり(39.4g)

  ・スパゲティ(32.2g)・そうめん(26.4g)・そば(26.0g)   ・バナナ(22.5g〉     ・りんご(16.2g)